Q&A

よくある質問

スプロケット・チェーンに関する質問

アルミのスプロケットとスチールのスプロケットは何が違うの?
重量と耐久性、見た目が違います。アルミの比重はスチールの約1/3なので大幅な軽量化が可能です。
高速で回転しているスプロケットが軽くなれば、オートバイの運動性能が向上します。重量が軽くなる事と引き換えに、耐久性はアルミが劣ります。チェーンのメンテナンス状況や乗り方にも大きく左右されますが、おおよそアルミは10000~20000km、スチールは20000~40000km程度です。製品の質感はアルミの質感が高いと言えます。車体に取り付けた時に目を引く外観になります。
フロントスプロケットはスチール製しかないのはなぜ?
エンジンの出力をミッションを通じてダイレクトに受け止めるフロントスプロケットは強度が必要になります。
オートバイの特性上フロントスプロケットをリアスプロケットの様に大きくする事ができないのでそれも一つの要因です。フロントスプロケットに求められる強度などを満たすことが出来る材質がスチールの為、フロントスプロケットの材質にはスチールだけが採用されています。
スプロケットの歯数を変えると、オートバイの乗り味が変わるのはなぜ?
エンジンの回転(クランクの回転)をタイヤホイールに伝える役割をスプロケットが担っているからです。スプロケットの役割として、エンジンの回転数と同じ回転数だけタイヤホイールが回転するととても乗りにくい為、エンジンの回転数よりも回転数を減らしてタイヤホイールを回転させています。
変速機付きの自転車に乗った時にギアを変えるとペダルが軽くなったり重くなったりします。あの仕組みとほとんど同じです。
この仕組みによって、スプロケットの歯数を変更することで、オートバイの乗り味を変える事ができます。サーキットを走る人たちはコースによって歯数を日常的に変えています。
スプロケットの歯の側面が削れています。これはなぜですか?
主な原因として考えられるのはホイールアライメントが狂っている事が挙げられます。
一部のチェーン調整機構以外は、左右でリアアクスルシャフトの位置を前後方向に調整出来る様になっています。左右で均等に調整ができないとホイールアライメントは狂います。リアスプロケットはリアホイールに取付される為、ホイールアライメントの影響を受けやすいのです。またハブダンパーが減っていたりへたっていると、リアスプロケットが固定されるスプロケットキャリアとホイールとの間のガタが発生し、異常摩耗の原因になります。
スプロケットを長持ちさせる方法は?
チェーンメンテナンスをこまめにする事。これに尽きます。具体的にはチェーン掃除、チェーン注油、チェーン調整です。スプロケットはチェーンと共に機能します。
チェーンの状態が良ければ良いほど、スプロケットは長持ちします。特にチェーン注油とチェーン調整が重要です。注油は沢山するのでは無く、必要な量を適度に行う事が重要です。
チェーン調整はQ4にも関係しています。自分で出来ない場合はプロショップにお願いしましょう。チェーン調整は車両固有の調整幅があります。それに従って調整してください。
チェーンは張り過ぎでも弛み過ぎてもダメです。
コンバートって何ですか?
駆動系においては、チェーンサイズを変更する事を指します。主なサイズ変更はチェーンを細くするコンバートが一般的です。チェーンが細くなるとスプロケットも薄くなり、駆動系全体の軽量化が可能です。引き換えに耐久性が落ちますが、駆動系全体の軽量化によりオートバイの運動性能が向上します。
また、一部の旧車ではノーマルの太くて重いチェーンから、細いチェーンにサイズ変更するコンバートもあります。古いチェーンよりも現代の最新チェーンの方が性能も良い為、コンバートしても耐久性が大きく低下することはありません。いま装着しているチェーンのサイズが「630」や「532」というサイズが装着されていたらコンバートをオススメします。
オフセットスプロケットって何ですか?
オートバイのチューニングでリアホイール幅を広げ、ノーマルより太いタイヤを履かせた際にチェーンがタイヤに接触することがあります。
これを防ぐ為に、必要な分だけチェーンラインを外側へずらす為に使用するスプロケットをオフセットスプロケットと言います。
高度なチューニングが施された車両にのみ必要なスプロケットであり、必要なオフセット量などはプロショップに相談しましょう。
チェーンのメンテナンスは必要ですか?
必要です。メンテナンスされたチェーンとされて無いチェーンを比べるてみると、チェーンとスプロケットの耐久性が大きく異なります。チェーンのメンテナンスとはQ5でも触れていますが、①清掃②注油③調整です。
清掃はある程度の距離で定期的に行うのは勿論、雨の中走行したり、土の上を走行したりした後に行うと効果的です。チェーン表面に付着した汚れを落とし、シールリングに付着する異物やスプロケットとローラーの間に異物が挟まる事を防ぎます。
注油の主な目的は、シールリングに潤いを与えて、シール性能が持続する為です。もう一つはローラーとスプロケットの歯の間に適切な油膜を与える事。この2つです。
チェーンオイルは多ければ多いと良いと言うものではありません。適度な量にすることで周辺への飛び散りも最小限に防ぐことができます。
調整はチェーンの弛み(遊び)調整です。この調整も極めて重要であり、車両固有の適切な調整が出来ないと、チェーン、スプロケット共に寿命が短くなります。自分自身で出来なければ、プロショップの任せる事をオススメします。
アルミとジュラルミンは何が違うの?
私たちも総称してアルミと呼んでいますが、細かく分類すると同じアルミとジュラルミンは異なります。ジュラルミンとはアルミ合金の一種で、ジュラルミンの中にもジュラルミン、超ジュラルミン、超々ジュラルミンなどがあります。サンスターがリアスプロケットに採用しているアルミは超々ジュラルミン(A7075-T6)になります。
アルミ合金の中でもトップクラスの強度を誇ります。サンスターのスプロケットの耐久性の良さは材質の良さが理由の一つです。
表面処理のハードアルマイト(硬質アルマイト)って何ですか?
アルミに施す表面処理の一種です。アルミはスチールの様な腐食(サビ)はしませんが、アルミも素地のままでは腐食が発生します。腐食を防ぎ、見た目を良くする為に施す表面処理をアルマイトと言います。
ハードアルマイトはアルマイトの一種で、アルミ表面に色を付けて腐食を防ぐだけでなく表面を固くする効果があります。スプロケットはチェーンのローラーと接触して摩耗します。
一般アルマイトと比べ、耐久性を良くするためにハードアルマイトはスプロケットに適した表面処理と言えます。またハードアルマイトの自然発色による高級感のあるシャンパンゴールドの色合いが、サンスタースプロケットが人気の理由でもあります。

ブレーキに関する質問

ブレーキディスクを変えると何が変わるのですか?効きが良くなりますか?
ブレーキディスクを変えると変える前とで効き方が変わります。ディスクに関してはパッドが接触するアウター部分の素材や形状、厚みが大きな要素となります。 インナーのデザインやアウターとインナーの締結方法も影響します。ブレーキの効き方を決めている要素は沢山ありますが、これらの要素によって効き方が変わってきます。 効きについては人によって「効きが良くなった」と感じる人もいれば、「ブレーキコントロールし易くなった」という人もいます。ディスクを変えて単純に制動距離が短くなる訳では無く、ブレーキコントロールし易くなることでこれまで以上にブレーキを入力出来るようになった結果、効きが良くなったと感じられます。 ノーマルディスクを数千キロまたは数万キロ使用した後に、サンスターのディスクに交換することで、殆どの人にその違いを体感していただけると思います。
フローティングディスクって何?
ホイールに取り付ける部分インナーと、パッドが接触する部分アウターを分割し、特殊なピンによって締結れている2ピース構造のディスクをフローティングディスクと呼びます。 英語の「Float」は「浮く」という意味がありますが、ココではピンをカシメによって拘束し、完全固定されている状態でもフローティングディスクと呼びます。レース用のカチャカチャ動くタイプだけがフローティングディスクではありません。
1ピースのソリッドディスクと2ピースのフローティングディスクどちらの性能が良いの?
ブレーキディスクはブレーキへの負荷が高いシチュエーション(レースなど)では、公道走行の1.5~3倍程の温度まで上昇します。この時ブレーキパッドとの摩擦で作用しているブレーキディスクに熱膨張が発生します。
この膨張をフローティングピン付近のクリアランスによって吸収し、ブレーキディスクが冷えていく際に元の形にスムーズに戻れる様にする為にフローティングディスクがあります。
ソリッドディスクはインナーとアウターが分かれていない為、パッドが接触する部分がホイールに直接取付られている状態になります。この状態でソリッドディスクをブレーキ負荷が高いシチュエーションで使用した場合、同じように熱膨張が発生します。この時、取り付け部分がホイールに固定されており、熱膨張による寸法変化を吸収出来る部分が無い為、熱ひずみが発生します。一度ひずんでしまったディスクは再使用できません。
この様な性能差がある為、昨今スポーツバイクにはほとんどノーマルでフローティングディスクが採用されています。
フルフローティングとセミフローティングは何が違うの?
フルフローティングは、インナー、アウターの熱膨張を吸収する為のクリアランス部分をフローティングピンによって締結する際に、テンションをかけて拘束する部材が無く、常にクリアランス分だけ可動出来る構造になっています。 これにより熱膨張の吸収がよりスムーズになり、耐ひずみ性能が高いのと、常に浮いた状態で可動出来る状態なので引きずりに対しても有効です。しかし可動できるという事はブレーキをかける度にインナー、アウター、ピンがぶつかって叩かれます。
よってインナーとピンに摩耗が発生し易くなります。
セミフローティングはフローティングピンを締結する際にテンションがかかる部材(ウェーブワッシャー)によって拘束力を高めています。フローティングディスクとしての性能はセミフローティングでも十分に発揮しながらも、インナーやピンが摩耗しにくくなります。街乗りがメインのユーザーにはセミフローティングの方がメリットがあります。
ブレーキディスクを交換した時は、ブレーキパッドも一緒に変えた方が良いの?
替えた方が良いです。ディスクとパッドの関係は切っても切り離す事はできません。お互いが摩耗しながら作用する部品なので馴染みはとても重要です。ディスクを新品に替えた時に、数千、数万キロ走行した中古パッドで使い始めると、ディスクへの当たりが出にくくなります。
中古パッドはそれまで使っていたディスクの減り方に馴染んだ摩耗をしています。使用距離や時間を伸ばすことで当たりが付きやがて効く様になりますが、馴染み方が均等で無い事で、使用し続けた先でブレーキトラブルに繋がる可能性が高くなります。
新品ディスクのアウターは研磨された高精度な状態です。新品のパッドと一緒に使い始める事で良く馴染み、先々ブレーキトラブルが出にくい組み合わせになります。
しかし必ずしも中古がダメという訳ではありません。そうでなければパッドを帰るたびにディスクを交換しなければならなくなります。交換前まで使用していたディスクやパッドの状態によって判断しましょう。
ブレーキパッド交換前の正しい面取り作業は?
ブレーキディスク、ブレーキパッドを作っているメーカーとしての見解は、パッドは辺が4辺あります。ブレーキの機能で効果があると考えられる場所は、ディスク回転方向の入り部分です。これはわずかでは有りますが鳴きに有効と考えられます。
それ以外の3辺で有効な面取りもあります。それはディスクの摩耗がかなり進み、H断面に摩耗している時にパッドを交換した場合、外径方向の上下の面取りは有効であり、これによりパッドの当たりが出やすくなり変摩耗も防げます。
最後に外径方向の下側の面取りは、ホイール脱着を多少スムーズになる効果もあります。耐久レース用パッドは初めから面取り加工されているモノもあります。
パッド交換時にディスク表面をサンドペーパーで磨くと良い。と聞きました。本当でしょうか?
ココでは現代の技術で作られたステンレス製ディスクとシンタードパッドの場合。と限定してお話します。ブレーキディスクメーカーとしてはサンドペーパーで磨くはNGです。
ブレーキパッドメーカーとしては、磨いたらパッドの当たりが多少早く付けられるかもしれませんが、磨かなければパッドの性能が発揮できない訳ではありません。そもそもペーパーで磨くと良い。というのはどこからきたのでしょうか?
恐らくそれはそれまで使用していたパッドの被膜がディスクに付着している為、磨く事で新しいパッドの性能が発揮される。
と言うところからでは無いかと思われます。確かにディスクには「シンタード被膜」といわれる被膜が定着します。
これは色んな材料を混ぜて焼き固められたブレーキパッドの成分が摩擦による高温下でディスク表面に定着し、これによりディスクへの攻撃性を低くしたり、効力をコントロールしたりしています。シンタードパッドにとってはとても重要なシンタード被膜ですが、これは磨かないと落とせないモノでしょうか?そんなことはありません。新しいパッドに交換した際に当たりを付け慣らしを終えれば、新しいパッド本来の性能が発揮されます。
ディスクとパッドは摩擦によって互いを消耗させながら作用しています。つまり新しいパッドが取付られても同じ様に機能します。ディスクとパッドの馴染みはQ5でも説明しましたがとても重要です。
その馴染みは人間の手によって磨かれる様な精度では再現できません。車のブレーキディスクとは異なり基本的にオートバイのステンレスディスクは再研磨はできません。
サンスターのディスクと相性が良いブレーキパッドはありますか?
サンスターのレーシングブレーキパッドとの組わせはオススメです。しかしレース用ブレーキパッドなので街乗りで使う場合は別のパッドを選びましょう。
街乗りメインで使用する場合のおススメパッドは、純正パッド、またはよく聞く銘柄のパッドがおススメです。純正パッドがおススメ?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、純正パッドは車両メーカーの厳しいテストをクリアし、その車両コンセプトに合わせたブレーキフィーリングが再現されています。ビッグバイクでシンタードパッドが標準で装着されている場合、レジンパッドは無くシンタードパッドを選びましょう。あとはインターネット通販などで安価なパッドが販売されている事がありますが、これには要注意です。ブレーキパッドの製造ノウハウは特殊です。安価過ぎる物の中にはディスクへの攻撃性が高いモノや、パッドの異常摩耗などのトラブルが発生する可能性があります。純正パッドか有名メーカーのパッドから選びましょう。
ブレーキパッドの良し悪しはライダーの好みによるところも大きいので、色んなメーカーのパッドを使い、自分の好みにあったパッドを探してみましょう。
ホイールにディスクを装着したままタイヤ交換を行い、ディスクに工具が当たってしまいました。継続してディスクは使えるでしょうか?
継続使用できるかどうかの判断はディスクを検査する必要がありますが、ブレーキディスクは制動トルク(主に回転方向)に耐えるだけの強度や剛性は確保されていますが、軸方向(ディスク取付方向)からの力にはあまり強くありません。
タイヤ交換時だけでなく、ディスクが取付された状態のホイールを地面に置いたり、壁に立て掛けてディスクがぶつかってしまったりすると、ディスクは簡単に歪んでしまいます。特にフローティングディスクでインナーがアルミで作られているディスクは注意が必要です。歪んだディスクを使用するとジャダーや引きずりの原因になります。一度歪んでしまったディスクを修正することはできません。ディスクの取り扱いには十分注意してください。
せっかく買ったサンスターディスクの性能を使い切りたいと思っています。どうしたらディスクの性能を使い切れますか?
ブレーキディスクはブレーキパッドとの摩擦で作用します。ブレーキの性能を語る上でキモになるのは「温度」です。特にレース用ブレーキパッドは使用するブレーキディスクの温度領域によって性能が大きく異なります。
通常車両メーカーが一般公道で想定するブレーキディスクの温度領域は~300℃程度です。ステンレス製のブレーキディスクが使用されるプロレースにおける温度領域は300~600℃程度です。
一般公道とサーキット(プロレース)ではブレーキディスクの使用温度領域がかなり違う事がお分かりいただけると思います。レース用ブレーキパッドなどは高い温度領域で性能が発揮される様に設計されています。
ディスクはパッドとは少し求められる性能が異なります。500℃を超える様な過酷な温度領域でも適切な摩擦を発生させ、歪むことなく継続使用できなければいけませんし、雨の中走行しても適切な摩擦が発生させなければなりません。
ディスクは幅広い使用環境の中で、常に安定したブレーキフィーリングを再現出来るディスクが良いブレーキディスクと言えます。そういった意味では、普段の愛車の乗り方でブレーキを使うことで、サンスターディスクの性能を体感していると言えます。
無理にブレーキを使うことはせず、ノーマルディスクよりも上質なブレーキフィーリングを普段から体感していただき、ブレーキングを楽しんでいただければ幸いです。
ブレーキフルードは定期的に変えなければダメでしょうか?
街乗りにおけるブレーキフルードの性能劣化はとても分かりずらいので、「交換しなくても問題無い」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、フルードも少しづつ性能が劣化します。長期間無交換フルードの場合ブレーキレバーを握ると、とても柔らかかったりする事があります。これは使用する上でブレーキシステムの加熱によって劣化したり、大気中の水分を吸収することで劣化します。日々の劣化は少しづつなので体感しにくいですが間違いなく劣化していきます。
劣化したフルードを使い続け、パニックブレーキの際にレバーフィーリングが悪かったり、本来の効力が発揮されないなんてことを想像するととても怖くなります。フルードは遅くとも2年に1度は交換しましょう。
ちなみにレース現場などでは、レース毎、場合によってはレースウィーク中に複数回交換することも珍しくありません。それほどレースの現場ではフルードにもストレスがかかっているという事でもあります。