フルフローティングとセミフローティングは何が違うの?

フルフローティングはアウターの熱膨張を吸収する為のクリアランス部分をフローティングピンによって締結する際に、テンションをかけて拘束する部材(ウェーブワッシャー)が無く、常にクリアランス分だけ可動出来る構造になっています。これにより熱膨張の吸収がよりスムーズになり、耐ひずみ性能が高くなります。またストレスなく可動出来る状態なので引きずりに対しても有効です。しかし可動できるという事はブレーキをかける度にインナー、アウター、ピンがぶつかって叩かれます。これによりインナーとピンの摩耗が早くなります。
セミフローティングはフローティングピンを締結する際にテンションがかかる部材(ウェーブワッシャー)によって拘束力を高めています。フローティングディスクとしての性能はフルフローティングに劣りますが、その分インナーやピンが摩耗しにくくなります。熱膨張がブレーキトラブルになるほどのシチュエーションは街乗りではほとんどありません。街乗りがメインのユーザーにはセミフローティングの方がメリットがあります。